言葉辞典
ことわざ

善は急げ

ぜんはいそげ

ことわざの意味

よいと思ったことは、ためらわずすぐに実行すべきだということ。

言葉の由来

辞書は、善いと思ったことはためらわず実行すべきだという意味と、『毛吹草』(1638)の用例「ぜんはいそげ、あくはのべよ」を載せる。仏教由来の断定は今回確認した辞書資料では裏づけられず、成立の由来は未詳。

使い方の例

  • “思いついたら即行動。善は急げだ。”

似たことわざ

思い立ったが吉日

対のことわざ

急いては事を仕損じる果報は寝て待て

英語の表現

Make hay while the sun shines.

使う場面

行動決断ビジネス

参考文献

このページで確認した資料

意味・由来の記述は、次の資料を照合して編集しています。

編集の基本参考文献

  • 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
  • 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
  • 尚学図書 編『故事ことわざ辞典』小学館, 2012年

関連することわざ

ことわざ

急いては事を仕損じる

いそいではことをしそんじる

何事も焦って急ぐと失敗しやすいということ。急ぎすぎると注意力が散漫になり、手順を飛ばしたり確認を怠ったりして、かえって手直しや取り返しに時間がかかってしまう。「急いては」は「急いで行動すれば」という仮定の表現、「仕損じる」は「やり損ねる・失敗する」の意。物事に落ち着いて取り組むことの大切さを説く、日本の代表的なことわざのひとつ。

ことわざ

思い立ったが吉日

おもいたったがきちじつ

何かをしようと決心したなら、暦の上の吉日など待たずに、その日のうちに行動を起こすべきだということ。決意が生まれた瞬間こそ気力と集中力が最も高い時であり、その勢いを逃さないことを促す言葉。「大安を待ってから始める」よりも、自ら決断した日こそが本当の吉日だという考え方で、完璧な条件が揃うまで動かないという先延ばしの習慣への戒めでもある。

ことわざ

急がば回れ

いそがばまわれ

急いで目的を達したいときほど、危険な近道ではなく、安全で確実な方法を選んだほうが、結局は早く着くというたとえ。遠回りそのものを勧める言葉ではなく、失敗ややり直しの大きい場面で、手順の確認や準備を省かないという判断を表す。締切が迫る仕事、慣れない道、重要な契約などで使いやすい。単に遅い行動を正当化する意味にはならない。

四字熟語

因果応報

いんがおうほう

善い行いには善い結果が、悪い行いには悪い結果が必ず訪れるということ。仏教の業(カルマ)の思想に基づき、原因と結果は必ず対応するという宇宙的な因果律を表す。日常会話では「悪いことをすれば罰が当たる」という意味で使われることが多い。転じて、悪い行いを戒めるだけでなく、日々の誠実な積み重ねが必ず報われるという積極的な意味でも使われる。因果の連鎖は単純に「罰が当たる」だけでなく、「善因善果」も同様に成立する。

ことわざ

果報は寝て待て

かほうはねてまて

幸福は人の力だけでは思い通りにならないことが多い。できる手を尽くしたなら、あとは焦らず静かに時機を待つのがよいということ。「果報」は仏教語で、過去の行いがもたらす善果を意味する。努力を怠ることを許す言葉ではなく、やるべきことを終えた後の心の持ち方を説く。縁は人の都合に合わせては動かない、という静かな諦観が根底にある。

四字熟語

不言実行

ふげんじっこう

言葉や理屈を並べ立てず、やるべきことを黙って片づけること。デジタル大辞泉の語釈は「文句や理屈を言わずに」と限定しており、口をきかないことそのものを褒める語ではない。弁解や宣言に費やす言葉を省き、結果で示す態度を指す。人物評として「不言実行の人」の形で使い、口先だけの相手と対比する文脈に置かれることが多い。後から作られた「有言実行」と対で語られるが、先にある語はこちらである。

ことわざ

待てば海路の日和あり

まてばかいろのひよりあり

今は状況が悪くても、じっと待っていればそのうちよい機会がやってくるということ。

四字熟語

有言実行

ゆうげんじっこう

口に出して言ったことを必ず実行すること。精選版日本国語大辞典は「言ったことは必ず実行する」に加えて「格別に言いたてて事を行なう」意も挙げており、常に褒め言葉とは限らない。わざわざ宣言してから動く態度そのものを指す場合がある。黙って結果を出す「不言実行」と対にして語られ、決意表明や公約をやり遂げた人を評するときに使う。宣言だけで終われば「有言不実行」と呼ばれる。

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