羊頭狗肉
ようとうくにく
故事成語の意味
見せかけと実質が異なること。外見は立派でも内容が伴っていないことを指す。
故事の由来
中国の古典に由来する。店先に羊の頭を掲げながら、実際には犬の肉を売るという商行為のたとえから。見た目や宣伝は良くても中身が粗悪なことを批判する言葉として広まった。現代では広告と実態が異なる商慣行や、言行不一致の態度を批判する際に用いられる。
用例
- “高級品と宣伝しながら粗悪品を売るのは羊頭狗肉だ。”
- “改革を謳いながら何も変えない政策は羊頭狗肉に過ぎない。”
- “羊頭狗肉の商品を掴まされないよう、口コミをよく調べてから購入した。”
類義の故事成語
対義の故事成語
英語訳
False advertising; cry wine and sell vinegar
使うシーン
参考文献
- 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
- 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
- 尚学図書 編『故事ことわざ辞典』小学館, 2012年
関連する故事成語
捕らぬ狸の皮算用
とらぬたぬきのかわざんよう
まだ手に入れていないものを当てにして計画を立てること。確実でない利益をあてにして、あれこれ皮算用をする行為のこと。まだ得ていない結果を前提にして喜んだり計画を進めたりする、根拠のない楽観的な行為を批判的に表す。英語の「孵化する前にひよこを数えるな(Don't count your chickens before they hatch)」に対応する。
猫に小判
ねこにこばん
価値を理解する力のない者に、どれほど貴重なものを与えても無意味であること。猫が金貨の価値を認識できないのと同様に、相手が受け取る準備も能力もない場合、贈り手の厚意や優秀さは活きない。非難よりも困った諦めを帯びた観察として使われることが多く、相手を責める言葉ではなく、状況そのものへの感慨として使うのが自然な語感である。
朝三暮四
ちょうさんぼし
目先の違いにこだわって、結果が同じであることに気づかないこと。また、言葉巧みに人を騙すこと。
豚に真珠
ぶたにしんじゅ
価値のわからない者に貴重なものを与えても意味がないということ。
馬の耳に念仏
うまのみみにねんぶつ
いくら意見や忠告をしても、まったく効き目がないこと。聞く耳を持たない相手への徒労を表す。何度説明や説得を試みても全く届かない状況を指す。仏教で有難い言葉とされる「念仏」でさえ馬には届かないことから、どれほど誠実な言葉も理解しようとしない相手には無意味だという含意がある。繰り返し指摘しても改善が見られない場面でよく使われる。
馬脚を現す
ばきゃくをあらわす
隠していた本性や悪事・失敗が暴露されること。化けの皮がはがれて正体が明らかになることを指す。
鶏肋
けいろく
大して役に立たないが、捨てるには惜しいもののこと。やめるに惜しいが続けても大した成果が得られないことを指す。
腹に一物ある
はらにいちもつある
表面には出さないが、心の中に何か良からぬ考えや企みを隠していること。うわべは平静に見えても、内心では腹黒い意図が潜んでいることを指す表現。相手の真意が読めない場面や、表向きは友好的でも内心に策略を持つ人物を評する際に使われる批判的な言葉。「腹」が日本語で「本心・本音」を象徴する言葉であることに由来し、「腹を割って話す」とは対照的な状態を表す。