言葉辞典
故事成語

朝三暮四

ちょうさんぼし

故事成語の意味

目先の違いにこだわって、結果が同じであることに気づかないこと。また、言葉巧みに人を騙すこと。

故事の由来

中国の『荘子』斉物論に由来する。宋の狙公(猿使い)が飼い猿に木の実を「朝に三つ、夕に四つ」与えると言ったら猿が怒ったため、「では朝に四つ、夕に三つ」と言い直したら喜んだという故事から。合計は同じなのに順序が変わっただけで感情が変わる愚かさを指摘した寓話。

用例

  • “給与の支払いタイミングを変えても総額は同じ、朝三暮四に過ぎない。”
  • “価格表示を変えて客を引きつけるのは朝三暮四の商法だ。”
  • “政策の見せ方だけ変えて内容は同じでは、国民への朝三暮四だ。”

類義の故事成語

目先を変える言葉のマジック

対義の故事成語

本質を見抜く

英語訳

Playing tricks with words; changing the form but not the substance

使うシーン

受験頻出ビジネス

参考文献

  • 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
  • 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
  • 尚学図書 編『故事ことわざ辞典』小学館, 2012年

関連する故事成語

故事成語

塞翁が馬

さいおうがうま

人生の幸不幸は予測できないということ。一見不幸に見えることが後で幸運につながったり、幸運だと思ったことが不幸の原因になったりすること。物事の結果を早急に判断することへの戒めとして使われ、長い目で見ることの大切さを含意する。「人間万事塞翁が馬」と長い形でも使われ、悲喜こもごもの人生観を端的に表す。過剰な喜びや悲嘆を戒める言葉でもある。

四字熟語

三日坊主

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始めたことにすぐ飽きて長続きしないこと。また、そのような人をいう。日記や運動、勉強などを始めても早くやめてしまう場面に使う。「三日」は厳密な三日間ではなく、短く続かないことを強調する言い方。人をからかうほか、自分の飽きっぽさを少し自嘲して言うこともある。「石の上にも三年」や「継続は力なり」とは、続かなかった結果と継続の違いを表す。

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二つの事柄が互いに食い違って、つじつまが合わないこと。論理的に両立しない主張や状況を指す。「矛盾している」「矛盾をはらむ」という形でもよく使われる。論理学では「ある命題とその否定が同時に成立しない」という意味を持つが、日常語では「辻褄が合わない」「前と言っていることが違う」という幅広い意味で使われる。

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二者が争っている間に、第三者が苦労せずに利益を得ること。他人の争いを利用して、自分が得をすることを指す。争っている両者がともに消耗する一方で、傍観していた第三者が最終的な勝利者になるという状況に使う。ビジネスや政治・外交の戦略的な文脈でもよく引用され、漁夫の利を狙う第三者の戦略を批判または分析するときに使われる。

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本来不要なのに余計な付け足しをすること。なくても一向に支障がないのに加えてしまった余分なもの、あるいはその行為を指す。文章・発言・工程設計など、蛇に足を描くことでかえって完成度や本来の価値を損なう場面に広く使われる。余分を削ることで本来の輝きが戻るという逆説的な教訓を示す言葉でもあり、補足に「蛇足ながら」と断る慣用表現としても広く定着している。

四字熟語

二兎を追う者は一兎をも得ず

にとをおうものはいっとをもえず

二つのことを同時にしようとすると、結局どちらも成功しないということ。

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杞憂

きゆう

心配する必要がないと判断できることを、あれこれ心配する取り越し苦労のこと。中心にあるのは、単に不安を感じることではなく、心配の根拠が乏しいか、心配する理由がなかったと分かることである。だから、まだ安全確認が済んでいない事柄や、備えを要する具体的な危険を、根拠を確かめずに「杞憂」と片付けるのは合わない。事態が落ち着いた後には、「杞憂に終わった」「心配は杞憂だった」と振り返る形でもよく使う。日常の軽い心配なら「取り越し苦労」、起こる可能性を慎重に述べるなら「懸念」と使い分けたい。人の心配を一言で退けるより、何が確認できたら安心できるかを確かめるほうが、この語の重さを誤らない。

四字熟語

一朝一夕

いっちょういっせき

一日の朝と夕ほどの短い時間、ほんのわずかな期間をいう。「一朝一夕にはできない」のように否定を伴い、短期間では実現できないことを表す用法が多い。技術を身につけることや信頼を築くことなど、時間をかけて積み重ねる必要があるものについて使う。ここでの「一朝」「一夕」は、文字どおり一度の朝夕を数えるのではなく、短さを表す。

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