言葉辞典
ことわざ

一を聞いて十を知る

いちをきいてじゅうをしる

ことわざの意味

一つのことを聞いただけで、その他の多くのことまで理解できるほど賢いこと。

言葉の由来

『論語』に由来。孔子の弟子・顔回の聡明さを評した言葉。

使い方の例

  • “彼女は一を聞いて十を知るタイプで、説明が少なくてすむ。”

英語の表現

A word to the wise is sufficient.

使う場面

知恵聡明

参考文献

  • 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
  • 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
  • 尚学図書 編『故事ことわざ辞典』小学館, 2012年

関連することわざ

四字熟語

温故知新

おんこちしん

以前に学んだことをよく復習して新しい知識・見解を見出すこと。孔子が真の師たるべき資格として説いた言葉で、単なる知識の蓄積ではなく、過去の学びを現在の問いに照らし合わせることで新しい発見を得る知的姿勢を指す。現代では歴史や先人の知恵から現代的な解決策を見出す姿勢を表すのにも使われる。一方的な知識の蓄積でなく、問い直しと再解釈を重んじる。

ことわざ

井の中の蛙大海を知らず

いのなかのかわずたいかいをしらず

狭い世界にいて、広い世界のことを知らないこと。見聞が狭いことのたとえ。

ことわざ

三人寄れば文殊の知恵

さんにんよればもんじゅのちえ

凡人でも三人集まって相談すれば、文殊菩薩のようなすばらしい知恵が出るということ。

故事成語

一諾千金

いちだくせんきん

一度した約束は必ず守ること。一度の承諾が千金に値するほど重みがあることを指す。

四字熟語

一石二鳥

いっせきにちょう

一つの行動で二つの利益や目的を同時に達成すること。英語の諺「kill two birds with one stone」に対応する表現で、日本語でも効率的な方法や偶然の副次的効果を表す。単なる効率化だけでなく、予期せぬ副次的利益が生じた場合にも使う。「一挙両得(いっきょりょうとく)」が漢語系の同義語として並行して使われており、改まった文脈では「一挙両得」が好まれることもある。一石二鳥はより口語的・日常的な表現。

四字熟語

一朝一夕

いっちょういっせき

一日の朝と夕ほどの短い時間、ほんのわずかな期間をいう。「一朝一夕にはできない」のように否定を伴い、短期間では実現できないことを表す用法が多い。技術を身につけることや信頼を築くことなど、時間をかけて積み重ねる必要があるものについて使う。ここでの「一朝」「一夕」は、文字どおり一度の朝夕を数えるのではなく、短さを表す。

四字熟語

一刀両断

いっとうりょうだん

一太刀でまっぷたつに断ち切ること。転じて、迷いなく物事をすっぱりと決断・解決すること。複雑な問題や長引く議論を思い切りよく処理する様子を表す。「一刀のもとに断ち切る」に近いニュアンスで、明快な判断力を称える際に使われることが多い。優柔不断と対照的に使われることが多く、複雑な問題を思い切りよく解決するリーダーの資質として「一刀両断の判断力」が評価される場面も多い。

ことわざ

十人十色

じゅうにんといろ

人はそれぞれ好みや考え方が違うということ。十人いれば十通りの個性があること。多様性を認め、他者との違いを自然なものとして肯定する表現。価値観・趣味・意見の違いを指摘したり、その違いを受け入れる文脈で使われる。「こう考えるのが普通だ」という思い込みを諌めるときや、意見の多様さを示すときにも引用される。

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