言葉辞典
慣用句

腕を振るう

うでをふるう

慣用句の意味

技量を十分に発揮すること。得意な技術を存分に見せること。

言葉の成り立ち

「腕」には体の部位のほかに「物事をする能力。技量」の意味があり、デジタル大辞泉も精選版日本国語大辞典もこの語義を立てている。「振るう」については、デジタル大辞泉が「思う存分に力を働かせる。十分に発揮する」の意を挙げ、下接句に「腕を振るう」を並べ、用例に「腕を振るった料理」を示す。技量を指す「腕」と、力を存分に出す「振るう」が結びついた言い方である。 文献での初出例として精選版日本国語大辞典が挙げるのは、仮名垣魯文『西洋道中膝栗毛』(1870〜76年)の一節である。明治初めの口語に現れており、それより古い例を辞書は載せていない。腕を物理的に振り動かす動作が語源だと説く辞書も確認できていない。

用例

  • “今夜は腕を振るって手料理を作るよ。”

似た慣用句

技量を発揮する

英語表現

To show off one's skills

使う場面

技術実力

参考文献

このページで確認した資料

意味・由来の記述は、次の資料を照合して編集しています。

  • コトバンク「腕を振るう」 — 大辞泉が「自分の腕前・技能を存分に人に見せる」とし用例に「自慢の料理に―・う」を挙げること、精選版が初出の実例に仮名垣魯文『西洋道中膝栗毛』(1870‐76)を挙げることの確認(それより古い例は載っていない)
  • コトバンク「腕」 — 大辞泉が「物事をする能力。技量。うでまえ」、精選版が「ことをなす能力。うでまえ。技量」を語義に立てることの確認
  • コトバンク「振るう」 — 大辞泉が「思う存分に力を働かせる。十分に発揮する」の語義を立て、用例に「腕を―・った料理」、下接句に「腕を振るう」を挙げることの確認(腕を物理的に振る動作を語源とする記述は無い)

編集の基本参考文献

  • 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
  • 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
  • 米川明彦・大谷伊都子 編『日本語慣用句辞典』東京堂出版, 2005年

関連する慣用句

慣用句

腕が鳴る

うでがなる

自分の実力を試したくてうずうずすること。力を発揮したくてたまらないこと。

慣用句

手を尽くす

てをつくす

あらゆる手段を試みること。できることを全てやること。

ことわざ

暖簾に腕押し

のれんにうでおし

いくら力を入れても手応えがなく、張り合いがないこと。

故事成語

驥足を展ばす

きそくをのばす

優れた才能や能力を十分に発揮すること。隠れていた能力が存分に発揮される機会を得ることを指す。

慣用句

手を抜く

てをぬく

いい加減にやること。本来やるべき手順や努力を省略すること。

故事成語

股掌の上

こしょうのうえ

相手が思い通りに操られている状態のこと。自分の手の中で相手を自由に操れる状況を指す。

慣用句

喉から手が出る

のどからてがでる

欲しくてたまらないこと。手に入れたい気持ちを抑えきれず、体のほうが先に動き出しそうなほど強い欲求を表す。品物だけでなく、人材・情報・時間など形のないものにも使う。「喉から手が出るほど」の形で程度を強める使い方が大半で、「喉から手が出た」と言い切る形はまず使わない。欲しがっている当人の切実さを言う言葉なので、他人の欲を責める場面には向かない。

ことわざ

能ある鷹は爪を隠す

のうあるたかはつめをかくす

実力のある者は、むやみにそれを見せびらかさないものだということ。

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