言葉辞典
故事成語

焦眉の急

しょうびのきゅう

故事成語の意味

眉毛が焦げるほど差し迫った危急の事態のこと。一刻の猶予もない緊急の状況を指す。

故事の由来

中国の仏典に由来する。火が眉毛(眉)まで迫ってきたら(焦眉)一刻の猶予もないことから、极めて差し迫った状況を「焦眉の急」と表現するようになった。禅の言葉として使われたのが始まりとされ、後に一般にも広まった。

用例

  • 資金繰りは焦眉の急で、すぐに対策を講じなければならない。
  • 焦眉の急の事態に直面して、全員が一致団結した。
  • 焦眉の急というべき状況で、迅速な意思決定が求められた。

類義の故事成語

一刻を争う緊急事態

対義の故事成語

余裕がある急を要しない

英語訳

A burning urgency; a crisis that requires immediate action

使うシーン

受験頻出ビジネス

参考文献

  • 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
  • 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
  • 尚学図書 編『故事ことわざ辞典』小学館, 2012年

関連する故事成語

慣用句

尻に火がつく

しりにひがつく

事態が切迫して、のんびりしていられなくなること。

慣用句

切羽詰まる

せっぱつまる

事態が差し迫って、どうにもならなくなること。追い詰められること。

ことわざ

急がば回れ

いそがばまわれ

急いで目的を達したいときほど、危険な近道ではなく、安全で確実な方法を選んだほうが、結局は早く着くというたとえ。遠回りそのものを勧める言葉ではなく、失敗ややり直しの大きい場面で、手順の確認や準備を省かないという判断を表す。締切が迫る仕事、慣れない道、重要な契約などで使いやすい。単に遅い行動を正当化する意味にはならない。

ことわざ

急いては事を仕損じる

いそいではことをしそんじる

何事も焦って急ぐと失敗しやすいということ。急ぎすぎると注意力が散漫になり、手順を飛ばしたり確認を怠ったりして、かえって手直しや取り返しに時間がかかってしまう。「急いては」は「急いで行動すれば」という仮定の表現、「仕損じる」は「やり損ねる・失敗する」の意。物事に落ち着いて取り組むことの大切さを説く、日本の代表的なことわざのひとつ。

四字熟語

絶体絶命

ぜったいぜつめい

どこにも逃げ場がなく、まったく手も足も出ない究極の窮地に追い込まれた状態。「絶体」「絶命」はともに陰陽道の凶相の方位を指し、どの方向に進んでも凶というところから、逃れる手段が一切ない最悪の状況を表すようになった。日常会話では誇張表現として軽い場面でも使われる。絶体絶命に類似した「万事休す」は諦めの境地を強調するのに対し、絶体絶命は逃げ場のなさを表すため、逆転劇の直前場面でよく使われる。緊迫感を最大限に表現する語として定着している。

故事成語

杞憂

きゆう

心配する必要がないと判断できることを、あれこれ心配する取り越し苦労のこと。中心にあるのは、単に不安を感じることではなく、心配の根拠が乏しいか、心配する理由がなかったと分かることである。だから、まだ安全確認が済んでいない事柄や、備えを要する具体的な危険を、根拠を確かめずに「杞憂」と片付けるのは合わない。事態が落ち着いた後には、「杞憂に終わった」「心配は杞憂だった」と振り返る形でもよく使う。日常の軽い心配なら「取り越し苦労」、起こる可能性を慎重に述べるなら「懸念」と使い分けたい。人の心配を一言で退けるより、何が確認できたら安心できるかを確かめるほうが、この語の重さを誤らない。

故事成語

破竹の勢い

はちくのいきおい

竹を割るように一気に進む止めがたい勢いのこと。物事が次々と勢いよく進んでいく様子を指す。

慣用句

頭を抱える

あたまをかかえる

難しい問題や困った状況に直面して、どうすればよいかわからず深く悩むこと。文字どおり両手で頭を抱えるような、深刻な困惑・行き詰まりの状態を表す言葉。解決策が見つからない焦りや絶望感を身体動作に例えた表現で、仕事・家庭・人間関係などあらゆる困難な場面に幅広く使われる。英語の「at one's wit's end(万策尽きた)」に対応する表現。

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