四面楚歌
しめんそか
故事成語の意味
周囲をすべて敵に囲まれ、孤立無援の状態であること。味方が誰もいない、完全に追い詰められた状況を指す。ビジネスや政治の場では、反対者や批判者に四方から囲まれた状態の比喩として使われる。支持者が誰もいなくなった窮地を表すほか、自分の意見や立場が全方向から否定され、身の置き場がなくなった状況にも用いられる。
故事の由来
『史記・項羽本紀』は、垓下で包囲された項羽が夜に四方の漢軍から楚の歌を聞き、楚の地がすでに漢に取られたのかと驚いた故事を記す。辞書はこの故事と孤立状態の語義を説明し、語の初出例として『和漢朗詠集』(1018頃)を挙げる。韓信の計略や、虞姫が別の歌詞で返したという説明は今回の資料では確認できない。
用例
- “提案をしたが、会議では四面楚歌の状態で誰も支持してくれなかった。”
- “その候補者は党内でも野党からも批判を受け、四面楚歌となった。”
- “社内改革を進めようとしたが、四面楚歌で孤立してしまった。”
- “四面楚歌に立たされながらも、彼は信念を曲げなかった。”
- “新しい方針を打ち出したが、顧客からも株主からも反発を受け、四面楚歌だった。”
類義の故事成語
対義の故事成語
英語訳
Surrounded by enemies on all sides; completely isolated without allies. From the story of Xiang Yu's defeat at the Battle of Gaixia in the Chu-Han war.
使うシーン
参考文献
このページで確認した資料
意味・由来の記述は、次の資料を照合して編集しています。
- コトバンク「四面楚歌」 — 語義・『史記』項羽本紀の故事と『和漢朗詠集』(1018頃)の用例を確認
- 維基文庫『史記』項羽本紀 — 垓下で四方から楚歌を聞いたこと、項羽の反応、虞美人が歌に和した記述を本文で確認
編集の基本参考文献
- 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
- 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
- 尚学図書 編『故事ことわざ辞典』小学館, 2012年
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