言葉辞典
故事成語

瓢箪から駒

ひょうたんからこま

故事成語の意味

冗談や思いがけないところから、本当のことや予想外のものが生まれること。ありえないことが実際に起こることを指す。

故事の由来

中国の故事が源流とされ、日本で広まったことわざ。細い口の瓢箪から馬(駒)が出るはずがないという常識を覆す発想から。冗談で言ったことが本当になったり、ありえない場所から思わぬ結果が生まれたりすることを表す。

用例

  • 瓢箪から駒で、冗談のつもりで提案したアイデアが採用された。
  • 瓢箪から駒のように、失敗作が思わぬヒット商品になった。
  • まさに瓢箪から駒で、雑談から重要な事業のヒントが生まれた。

類義の故事成語

棚からぼたもち思わぬ幸運

対義の故事成語

予定通りの結果

英語訳

Something unexpected comes from an unlikely source; a pleasant surprise

使うシーン

日常会話ビジネス

参考文献

  • 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
  • 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
  • 尚学図書 編『故事ことわざ辞典』小学館, 2012年

関連する故事成語

ことわざ

棚からぼたもち

たなからぼたもち

努力をしたわけでも準備をしたわけでもないのに、棚の上から思いがけずぼたもちが落ちてくるように、突然予想外の幸運や利益が転がり込んでくること。偶然の幸運、いわゆる「棚ぼた」を表す表現。羨望や驚きを込めて使われることが多い。努力の結果ではない点が「果報は寝て待て」との本質的な違いであり、稀に自嘲や皮肉の文脈でも用いられる。

故事成語

塞翁が馬

さいおうがうま

人生の幸不幸は予測できないということ。一見不幸に見えることが後で幸運につながったり、幸運だと思ったことが不幸の原因になったりすること。物事の結果を早急に判断することへの戒めとして使われ、長い目で見ることの大切さを含意する。「人間万事塞翁が馬」と長い形でも使われ、悲喜こもごもの人生観を端的に表す。過剰な喜びや悲嘆を戒める言葉でもある。

ことわざ

河童の川流れ

かっぱのかわながれ

水泳の達人とされる河童ですら川に流されることがあるように、どれほど熟練した名人や達人と呼ばれる人でも、油断や不注意によって思わぬ失敗を犯すことがある。得意分野であるほど慢心しやすく、その油断こそが失敗を招く。この表現は失敗に対する戒めとして使われるとともに、失敗した相手を責めずに慰める場面でも用いられる。

ことわざ

馬の耳に念仏

うまのみみにねんぶつ

いくら意見や忠告をしても、まったく効き目がないこと。聞く耳を持たない相手への徒労を表す。何度説明や説得を試みても全く届かない状況を指す。仏教で有難い言葉とされる「念仏」でさえ馬には届かないことから、どれほど誠実な言葉も理解しようとしない相手には無意味だという含意がある。繰り返し指摘しても改善が見られない場面でよく使われる。

ことわざ

井の中の蛙大海を知らず

いのなかのかわずたいかいをしらず

狭い世界にいて、広い世界のことを知らないこと。見聞が狭いことのたとえ。

ことわざ

捕らぬ狸の皮算用

とらぬたぬきのかわざんよう

まだ手に入れていないものを当てにして計画を立てること。確実でない利益をあてにして、あれこれ皮算用をする行為のこと。まだ得ていない結果を前提にして喜んだり計画を進めたりする、根拠のない楽観的な行為を批判的に表す。英語の「孵化する前にひよこを数えるな(Don't count your chickens before they hatch)」に対応する。

故事成語

矛盾

むじゅん

二つの事柄が互いに食い違って、つじつまが合わないこと。論理的に両立しない主張や状況を指す。「矛盾している」「矛盾をはらむ」という形でもよく使われる。論理学では「ある命題とその否定が同時に成立しない」という意味を持つが、日常語では「辻褄が合わない」「前と言っていることが違う」という幅広い意味で使われる。

故事成語

杞憂

きゆう

心配する必要がないと判断できることを、あれこれ心配する取り越し苦労のこと。中心にあるのは、単に不安を感じることではなく、心配の根拠が乏しいか、心配する理由がなかったと分かることである。だから、まだ安全確認が済んでいない事柄や、備えを要する具体的な危険を、根拠を確かめずに「杞憂」と片付けるのは合わない。事態が落ち着いた後には、「杞憂に終わった」「心配は杞憂だった」と振り返る形でもよく使う。日常の軽い心配なら「取り越し苦労」、起こる可能性を慎重に述べるなら「懸念」と使い分けたい。人の心配を一言で退けるより、何が確認できたら安心できるかを確かめるほうが、この語の重さを誤らない。

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