言葉辞典
慣用句

喉から手が出る

のどからてがでる

慣用句の意味

欲しくてたまらないこと。手に入れたい気持ちを抑えきれず、体のほうが先に動き出しそうなほど強い欲求を表す。品物だけでなく、人材・情報・時間など形のないものにも使う。「喉から手が出るほど」の形で程度を強める使い方が大半で、「喉から手が出た」と言い切る形はまず使わない。欲しがっている当人の切実さを言う言葉なので、他人の欲を責める場面には向かない。

言葉の成り立ち

なぜ「喉」から「手」なのか。その由来を説明した記述は、デジタル大辞泉にも精選版日本国語大辞典にもない。Weblio に収録されている国語辞典もデジタル大辞泉だけで、そこにも由来は書かれていない。つまり由来は未詳である。辞書が示すのは意味と用例だけで、精選版が挙げる最も古い例は石川啄木『病院の窓』(一九〇八年)の「渠はまたもや喉から手が出る程喫みたくなって」という一節。体の内側から手が伸びて掴み取ろうとする、ありえない絵を描いてみせた誇張表現だと読むのは自然だが、それは語釈から導いた解釈であって、典拠のある語源ではない。裏の取れない由来を断定で書くことはしない。

用例

  • “あの限定品が喉から手が出るほど欲しい。”

似た慣用句

欲しくてたまらない

英語表現

To want something desperately

使う場面

欲望切望

参考文献

このページで確認した資料

意味・由来の記述は、次の資料を照合して編集しています。

  • コトバンク「喉から手が出る」 — 精選版が石川啄木『病院の窓』(1908)を初出例に挙げること、デジタル大辞泉・精選版とも語義と用例だけを記し由来に触れていないことの確認(由来未詳の根拠)
  • Weblio 辞書「喉から手が出る」 — 収録されている国語辞典がデジタル大辞泉だけで、そこにも由来の説明がないことの確認(由来未詳の根拠)

編集の基本参考文献

  • 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
  • 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
  • 米川明彦・大谷伊都子 編『日本語慣用句辞典』東京堂出版, 2005年

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