言葉辞典
故事成語

破竹の勢い

はちくのいきおい

故事成語の意味

竹を割るように一気に進む止めがたい勢いのこと。物事が次々と勢いよく進んでいく様子を指す。

故事の由来

中国の『晋書』杜預伝に由来する。西晋の将軍・杜預が呉を攻めた際、部下が「秋まで待って態勢を整えよう」と提言した。しかし杜預は「今こそ破竹の勢いで進む時だ。竹は最初の一節を割れば後は力を入れずに割れるように、今の勢いで一気に決める」と語り、全土を平定した故事から。

用例

  • 新商品は破竹の勢いで売れ、発売一週間で在庫が尽きた。
  • そのチームは破竹の勢いで勝ち続け、決勝に進んだ。
  • スタートアップが破竹の勢いで成長し、業界に衝撃を与えた。

類義の故事成語

怒濤の勢い飛ぶ鳥を落とす勢い

対義の故事成語

頓挫する失速する

英語訳

Irresistible momentum; like a house on fire

使うシーン

ビジネススピーチ受験頻出

参考文献

  • 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
  • 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
  • 尚学図書 編『故事ことわざ辞典』小学館, 2012年

関連する故事成語

四字熟語

一刀両断

いっとうりょうだん

一太刀でまっぷたつに断ち切ること。転じて、迷いなく物事をすっぱりと決断・解決すること。複雑な問題や長引く議論を思い切りよく処理する様子を表す。「一刀のもとに断ち切る」に近いニュアンスで、明快な判断力を称える際に使われることが多い。優柔不断と対照的に使われることが多く、複雑な問題を思い切りよく解決するリーダーの資質として「一刀両断の判断力」が評価される場面も多い。

故事成語

一気呵成

いっきかせい

作業の流れを途中で切らず、ひと続きの勢いで文章や仕事を仕上げること。もともとは詩文を作り上げる場面に強く結び付くが、今は脚本、企画、改革など、まとまった仕事を完成まで進める場合にも使う。「数が一気に増える」の「一気」と同じく、ひと息にという感覚はある。しかし「一気呵成」は、量が増える自然な変化ではなく、作り手が取り組みを成し遂げる場面に選ぶ語である。急いで雑に終えることを褒める意味ではない。構想や下準備を済ませた後に執筆を一気呵成に進める、と言えば、準備から完成へ流れがつながった印象になる。単に同時に処理するなら「一斉に」、流麗に進む様子なら「一瀉千里」と使い分ける。

故事成語

竜頭蛇尾

りゅうとうだび

最初は勢いがよいが、終わりになるほど振るわなくなること。始めは大きく立派でも、終わりはみすぼらしくなる様子を指す。

ことわざ

急がば回れ

いそがばまわれ

急いで目的を達したいときほど、危険な近道ではなく、安全で確実な方法を選んだほうが、結局は早く着くというたとえ。遠回りそのものを勧める言葉ではなく、失敗ややり直しの大きい場面で、手順の確認や準備を省かないという判断を表す。締切が迫る仕事、慣れない道、重要な契約などで使いやすい。単に遅い行動を正当化する意味にはならない。

四字熟語

優柔不断

ゆうじゅうふだん

ぐずぐずとして決断力に欠けること。「優柔」は気が弱く柔らかい性格を、「不断」は決断できないことを指す。性格的な特徴として用いられることが多く、批判的なニュアンスを帯びる。重要な局面で決断を先延ばしにする傾向を表す言葉。リーダーや上司に用いると批判的なニュアンスが強くなるため、使う場面と相手関係には注意が必要。反省や自省の文脈でも「自分の優柔不断を克服する」という形で使われる。

故事成語

背水の陣

はいすいのじん

退路を断ち、後がない状況で全力を尽くすこと。川や海を背に陣を構え、逃げ場をなくすことで兵士を死力で戦わせた中国の軍事戦術が起源。「後がない状況に追い込まれた」という受動的な意味と、「自ら退路を閉じて覚悟を固めた」という能動的な意味の両面を持つ。単なる窮地の描写にとどまらず、決意の表明としても広く使われる。

故事成語

韋編三絶

いへんさんぜつ

書物を繰り返し熱心に読むこと。何度も読み返すほど本への情熱が深いことを指す。

ことわざ

雨垂れ石を穿つ

あまだれいしをうがつ

小さな努力でも根気よく続ければ、いつか大きな成果を上げることができるということ。

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