出る杭は打たれる
でるくいはうたれる
ことわざの意味
人より抜きんでた才能や手腕を見せると、周囲からねたまれたり、妨げられたりする。また、出過ぎた振る舞いをすれば、非難や制裁を受けることもある。実力を示しただけで足を引っ張られた場面にも、出しゃばった行動をたしなめる場面にも使う。成功が妬まれたのか、振る舞いが非難されたのかは、前後を読んで見分けたい。集団が目立つ人を押さえつける空気を批判する文脈にも現れる。
言葉の由来
江戸前期の『北条五代記』巻二(1641年刊)に「出るくゐのうたるる」とある。現在の見出し語と完全に同じ形ではないが、近い用例が確認できる。杭を打ち込み、高さのそろわないものを叩く景色が語義の説明に添えられる。「出る釘は打たれる」も辞書に載る異形で、同じ意味で用いられる。資料が示すのは早い用例と語義の説明で、発祥年までは特定できない。
使い方の例
- “新人の企画が採用された翌週から、同僚の粗探しが始まった。出る杭は打たれるのか。”
- “会議で何度も人の話を遮れば、出る杭は打たれると忠告されても仕方がない。”
- “若くして全国大会で優勝した彼女は、出る杭は打たれるとばかりに周囲の反発も受けた。”
- “「出る釘は打たれる」とも言うが、意味は「出る杭」と同じだ。”
- “出る杭は打たれるからといって、結果を出した人を黙らせる理由にはならない。”
英語の表現
An outstanding person may be envied or criticized.
使う場面
参考文献
このページで確認した資料
意味・由来の記述は、次の資料を照合して編集しています。
- コトバンク「出る杭は打たれる」 — 大辞泉・ことわざを知る辞典の見出し、読み、二つの意味、「出る釘」の異形と杭を打ちそろえる説明を確認
- Jitenon「出る杭は打たれる」 — ことわざ分類、読み、二つの意味、「出る釘」「差し出る杭」の異形と場面分類を確認
- JapanKnowledge「出る○は打たれる」 — 『北条五代記』の1641年刊用例、1925年・1931年の釘形の用例、表記差を誤用と決めつけられないという説明を確認
編集の基本参考文献
- 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
- 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
- 尚学図書 編『故事ことわざ辞典』小学館, 2012年
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