言葉辞典
四字熟語

暗中模索

あんちゅうもさく

四字熟語の意味

手がかりが掴めず、見通しが立たないまま試行錯誤を繰り返すこと。暗闇の中で手探りする様子を比喩にした表現で、問題の解決策や方向性が見えない状況でも諦めずに探し続けることを表す。必ずしも否定的な意味ではなく、粘り強い探索の姿勢を指すこともある。「五里霧中(ごりむちゅう)」も類似した状況を表すが、こちらは方向性が全く見えない混乱状態に近く、暗中模索はより積極的な探索の意味合いが強い点で異なる。

由来・語源

『隋唐嘉話』中巻に、許敬宗が多くの人の顔を忘れるという話の中で「暗中摸索著、亦可識」という句が見える。イミダスは、暗闇で手探りして探す意から、手掛かりのないものを探る現在の意味へ転じたと説明する。「摸索」は「模索」とも書かれる。韓愈を出典とする説や、日本へ伝わった経路・字形の変化の時期は、今回確認した資料からは確かめられない。

用例

  • “新製品の開発は暗中模索の連続だったが、三年目にようやく光明が見えた。”
  • “暗中模索の時期を乗り越えた経験が、のちの成功の礎になった。”
  • “業界の構造が大きく変わり、各社が暗中模索の状態で次の一手を探っている。”
  • “暗中模索しながらも、毎日少しずつ前に進めていることに充実感を感じる。”
  • “研究室での暗中模索こそが科学の本質であり、すぐに答えが出る問題に価値はない。”

類義の四字熟語

試行錯誤(しこうさくご)手探り(てさぐり)五里霧中(ごりむちゅう)模索(もさく)

対義の四字熟語

確信を持って進む方針明確一直線

英語訳

"Groping in the dark." / "Feeling one's way."

使うシーン

ビジネス研究人生訓日常会話

参考文献

このページで確認した資料

意味・由来の記述は、次の資料を照合して編集しています。

編集の基本参考文献

  • 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
  • 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
  • 三省堂編修所 編『新明解四字熟語辞典 第二版』三省堂, 2020年

四字熟語をもっと調べたい方へ

PR

※ このボックスのリンクにはアフィリエイト広告が含まれます

関連する四字熟語

四字熟語

五里霧中

ごりむちゅう

方向が分からず見通しが全く立たないこと。どうしてよいか分からない状態。

慣用句

頭を抱える

あたまをかかえる

難しい問題や困った状況に直面して、どうすればよいかわからず深く悩むこと。文字どおり両手で頭を抱えるような、深刻な困惑・行き詰まりの状態を表す言葉。解決策が見つからない焦りや絶望感を身体動作に例えた表現で、仕事・家庭・人間関係などあらゆる困難な場面に幅広く使われる。英語の「at one's wit's end(万策尽きた)」に対応する表現。

慣用句

目がない

めがない

そのものが大好きで夢中であること。好きでたまらないこと。

四字熟語

試行錯誤

しこうさくご

いろいろ試みては失敗を繰り返しながら、次第に目的に近づいていくこと。正解が分からない問題を、試みと失敗を重ねながら解いていく過程を指す。失敗を否定的に捉えるのではなく、学習と改善のプロセスとして肯定的に使われることが多い。「試行錯誤を繰り返す」「試行錯誤の末に」という形でよく使われる。試みることを恐れない姿勢が根底にある。

慣用句

手を尽くす

てをつくす

あらゆる手段を試みること。できることを全てやること。

ことわざ

暖簾に腕押し

のれんにうでおし

いくら力を入れても手応えがなく、張り合いがないこと。

故事成語

推敲

すいこう

詩文や文章を何度も練り直し、一語一語を吟味しながら最良の表現を追求すること。「推す」か「敲く」かという二語の選択に苦悩した詩人の故事から生まれた言葉で、今日では文章全般の校正・リライト・表現の磨き上げを広く指す。賈島と韓愈の故事が示すように、言葉一語への真摯な向き合い方は書くことへの誠実な姿勢そのものを体現する行為でもある。

ことわざ

待てば海路の日和あり

まてばかいろのひよりあり

今は状況が悪くても、じっと待っていればそのうちよい機会がやってくるということ。

運営: テックジョイント株式会社 | サイトについて | プライバシーポリシー