類は友を呼ぶ
るいはともをよぶ
ことわざの意味
「類は友を呼ぶ」は、考え方や趣味、性質の似た人どうしが自然に集まり、仲間になること。似た者が集まる様子そのものをいうため、集まった人たちへの評価は文脈で決まる。「同じ穴の狢」は、一見違って見える相手も同類だと見抜いて批判する言い方で、集まること自体には焦点がない。好みの近い人々が寄り合う様子を穏やかに言うなら「類は友を呼ぶ」、隠れた同類性を指摘するなら「同じ穴の狢」が合う。
言葉の由来
「類」は似通った性質や種類、「友」は仲間を指す。デジタル大辞泉は「友」の一つの意味を「志や目的を同じくする人」とし、その例として「類は友を呼ぶ」を挙げる。イミダスの会話で使えることわざ辞典は、この語を、考え方や趣味が似た人どうしが気心を通じ合わせて集まることと説明し、出典に黄表紙『金々先生栄花夢』を掲げる。これは同書が示す出典情報であり、ことわざがそこで生まれたと断定する根拠にはしない。イミダスは「烏は常に烏のそばにとまる」「蓑のそばへ笠が寄る」などを類句に挙げ、同じような者が集まる発想を示す。会話例は、派手な服を好む者の友人関係を描く。語自体は集まりの性質を表し、否定的な行動や欠点を必ず含意するものではない。
使い方の例
- “山歩きの写真をきっかけに知り合った仲間は、週末も一緒に山へ出かけている。類は友を呼ぶのだろう。”
- “同じ作家を追う読書会の人たちは、作品の感想を話すうちに自然と親しくなった。類は友を呼ぶ。”
- “吹奏楽の練習に熱心な子どもたちが集まる部活では、家でも自主練する仲間が増えた。類は友を呼ぶとはこのことだ。”
- “町の小さな映画館では、昔の時代劇を好む顔なじみが毎週顔を合わせる。類は友を呼ぶようだ。”
- “勉強会には手順を一つずつ確かめる人が集まり、質問も細やかだ。類は友を呼ぶのかもしれない。”
英語の表現
Birds of a feather flock together.
使う場面
参考文献
このページで確認した資料
意味・由来の記述は、次の資料を照合して編集しています。
- イミダス「類は友を呼ぶ」 — 読み、似た考え方や趣味の人が集まる語義、類句、黄表紙『金々先生栄花夢』の出典表示、会話例を確認
- コトバンク「友」 — 「友」の志・目的を同じくする仲間という語義と「類は友を呼ぶ」の用例を確認
- コトバンク「同じ穴の狐」 — 「同じ穴の狸・狢」ともいい、一見別でも実は同類で、多く悪人にいう語義を比較用に確認
編集の基本参考文献
- 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
- 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
- 尚学図書 編『故事ことわざ辞典』小学館, 2012年
言葉の使い方をもっと磨きたい方へ
PR性格統計学にもとづき、伝え方・褒め方・関わり方を体系的に学べる検定講座。人間関係の悩みの解消に。
誤字脱字・表記揺れ・不自然な言い回しをAIがチェックし、伝わる文章に整えるクラウド校正ツール。
※ このボックスのリンクにはアフィリエイト広告が含まれます
ことわざをもっと調べたい方へ
PR※ このボックスのリンクにはアフィリエイト広告が含まれます
関連することわざ
付和雷同
ふわらいどう
自分自身の考えや判断を持たないまま、他人の説や多数派の意見へ安易に同調すること。誰かと同じ結論になっただけでは、この語には当たらない。根拠を自分で確かめず、周囲の勢いや立場に合わせて賛成するところに批判の意味がある。この辞典での使い分けの目安は、会議で考えた末に意見が一致したなら「賛同」、人間関係や環境の影響で考え方そのものが変わったなら「朱に交われば赤くなる」、その場で人の尻について軽率に行動したなら「尻馬に乗る」である。「多数派に付いたか」ではなく、「自分の判断を置き去りにしたか」を確かめて使いたい。
呉越同舟
ごえつどうしゅう
仲の悪い者同士が、同じ場所や境遇に置かれること。また、利害が一致すれば敵同士も協力し合うことを指す。
烏合の衆
うごのしゅう
規律も統制もなく、ただ無秩序に寄り集まっているだけの集団のこと。烏(からす)が無計画に群れをなすように、共通の意思や指揮系統を持たない人々の集まりを指す。個々に力があっても組織として機能しないため、まとまった行動を取れず、外部からの圧力に対してすぐに瓦解してしまう。軍事・政治・企業組織など、統率の欠けた集団を批判したり、組織の弱体化を表現したりする際に幅広く用いられる。
肩を持つ
かたをもつ
一方の味方をすること。ひいきにすること。
切磋琢磨
せっさたくま
学問、技術、人格などを、手を抜かず丁寧に磨き上げること。また、同じ目標を持つ人どうしが、互いの学びや仕事を見せ合い、励ましや批評、ほどよい競争を通じて高め合うこと。仲良く協力するだけではなく、より良いものへ磨き上げる緊張感を含む。一人の努力についても使えるが、仲間との往復を強く表したいときは「切磋琢磨し合う」とすると伝わりやすい。勝敗だけを争うなら「しのぎを削る」、一人で専門性を深めることを端的に言うなら「研鑽を積む」が近い。同期、部活動の仲間、共同研究の仲間のように、近い立場で学び合う関係に置くと、互いに高め合う意味がよく出る。
目は口ほどにものを言う
めはくちほどにものをいう
目つきや表情は、口で言う言葉と同じくらい気持ちを伝えるものだということ。
十人十色
じゅうにんといろ
人はそれぞれ好みや考え方が違うということ。十人いれば十通りの個性があること。多様性を認め、他者との違いを自然なものとして肯定する表現。価値観・趣味・意見の違いを指摘したり、その違いを受け入れる文脈で使われる。「こう考えるのが普通だ」という思い込みを諌めるときや、意見の多様さを示すときにも引用される。
揚げ足を取る
あげあしをとる
相手の言い間違い、言葉尻、表現上の小さな不備だけを取り上げ、主張の筋とは別の所で責めたりからかったりすること。否定的な評価を伴う慣用句で、相手の誤りを正確に直すことすべてを指すわけではない。たとえば数字の桁違いが結論を変えるなら、それは必要な訂正であって「揚げ足を取る」ではない。論点に関わらない一語だけを何度も責め、相手を言い負かすことが目的になったときに使う。会議や文章の検討では、「表現より結論の根拠を確認しよう」と本筋へ戻す言い方を選ぶと、揚げ足取りになりにくい。