六十の手習い
ろくじゅうのてならい
ことわざの意味
年をとってから学問や習い事を始めること。学ぶのに遅すぎることはないという意味。
言葉の由来
六十歳になってから手習い(書道の練習)を始めることから。晩学を恥じる必要はないという教え。
使い方の例
- “定年後にプログラミングを始めた。六十の手習いだ。”
英語の表現
It's never too late to learn.
使う場面
参考文献
- 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
- 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
- 尚学図書 編『故事ことわざ辞典』小学館, 2012年
関連することわざ
継続は力なり
けいぞくはちからなり
何事も根気強く続けることで、やがて大きな力や成果が生まれるということ。小さな努力も積み重なれば無視できない力になり、継続すること自体が能力を育てる。才能の有無にかかわらず、諦めずに続ける姿勢こそが実力の土台になるという意味を含む。大正時代の浄土宗僧侶・住岡夜晃の詩に由来するとされ、宗教的には人格形成と精進の意味合いも持つ。
切磋琢磨
せっさたくま
仲間や同志と互いに刺激を与え合い、競い合いながら学問・技術・人格を高め合うこと。「切磋」は骨や象牙を切り磨くこと、「琢磨」は玉や石を削り磨くことを意味し、地道な研鑽を経てこそ輝きが生まれるという含意を持つ。一人で黙々と努力するよりも優れた仲間と互いに高め合う過程に豊かさがあるという思想を体現した言葉である。
千里の道も一歩から
せんりのみちもいっぽから
どんなに大きな事業や遠い目標でも、まず身近なことから着実に始めることが大切だということ。始めることの重要性と、一歩一歩の積み重ねを説く表現。壮大な計画の前に及び腰になっている人への励まし、あるいは行動を促す言葉として使われる。長い旅も足元の一歩からというイメージが明快で、動き出すことを後押しする力がある。
蛍雪の功
けいせつのこう
苦労して勉学に励んだ努力や成果のこと。貧しい境遇の中でも懸命に学問をすることを指す。
殷鑑遠からず
いんかんとおからず
他人の失敗は自分への戒めとなる。手本とすべき悪い前例は身近なところにあるということ。
七転び八起き
ななころびやおき
何度失敗してもその都度立ち上がって努力すること。転んでも転んでも起き上がる不屈の精神を表す。失敗や挫折を繰り返しながらも諦めずに前進し続ける姿勢を称える表現。挫折した人を励ます言葉、あるいは自分自身の意志を確かめる言葉として使われる。「七転八起(しちてんはっき)」とも書き、だるまの起き上がり小法師がこの精神を象徴する。
大器晩成
たいきばんせい
本当に大きな才能や人物は、早くに頭角を現すよりもじっくり時間をかけて大成するということ。老子の哲学に基づく言葉で、若いうちから目立たなくても将来的に大きく花開く可能性を示す。早熟な才能より時間をかけて育つ大きな器の価値を説く。「若い頃は目立たなくていい」という励ましの意味で使われることが多く、早期に結果を求める現代社会への静かな反論としての意味合いも持つ。
臥薪嘗胆
がしんしょうたん
目的を達成するために長い間苦労に耐えること。復讐や大きな目標のために艱難辛苦を自ら課し、志を忘れず耐え続ける状態を指す。単なる受動的な忍耐ではなく、強い目的意識を持ったうえでの意図的な苦難への向き合い方を表す。雌伏して機会を待ちながら、時機を見計らって果断に行動に出るという積極的な忍耐の姿勢をも含んでいる。