口が堅い
くちがかたい
慣用句の意味
秘密をよく守り、余計なことを言わないこと。
言葉の成り立ち
口がしっかり閉じている(堅い)イメージから。信頼できる人の特徴。
用例
- “彼女は口が堅いから、安心して相談できる。”
似た慣用句
対になる慣用句
英語表現
Tight-lipped; discreet
使う場面
参考文献
- 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
- 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
- 米川明彦・大谷伊都子 編『日本語慣用句辞典』東京堂出版, 2005年
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関連する慣用句
口が軽い
くちがかるい
秘密を守れず、すぐにしゃべってしまうこと。
言わぬが花
いわぬがはな
すべてを言葉にして伝えるよりも、あえて口にしない方が奥ゆかしさや趣があり、相手への配慮にもなるということ。知っていても言わない、感じていても表に出さない——その沈黙の中にこそ言葉を超えた余韻と品格があるという日本的な感覚を表す。能楽の「秘すれば花なり」の美意識にも通じる表現で、情報の全開示が必ずしも最善ではないという含意も持つ。
腹をくくる
はらをくくる
どのような結果になっても受け入れる覚悟を決め、思い切った行動に出る心境になること。覚悟を固め、逃げずに立ち向かう決意を表す言葉。不安や恐れを乗り越えて、開き直りを含む強い決断を示す表現。武士が腹帯を締めて臨戦態勢を整えたイメージが語源とされ、腹(本心・覚悟の座)をひとつに固めることを指す。「腹を割って話す」「腹に一物ある」と合わせて「腹の慣用句」の代表格のひとつ。
口は災いの元
くちはわざわいのもと
不用意な発言や軽はずみな言葉が、本人にとって予期せぬ災難や困難を引き起こす原因となることがある。言葉はひとたび口から出ると取り消すことができないため、発言には十分な注意が必要であるという教訓。怒りや感情的な状態での言葉、機密の漏洩、場をわきまえない一言に対する戒めであり、SNS全盛の現代においてこの教訓はより一層重みを増している。
沈黙は金
ちんもくはきん
黙っていることは金のように価値がある。余計なことを言わない方がよいということ。
温厚篤実
おんこうとくじつ
人当たりがおだやかで、まじめさと誠実さを備えた人柄。単に怒らない、優しいというだけではなく、長い関わりの中で信頼できる人物を敬意を込めて評する語である。静かな性格だが意思がない、という意味にはならない。自己紹介で一語だけ飾るより、推薦文や送別の言葉で、具体的な行いとともに「温厚篤実な人柄」と述べると自然である。気さくで社交的な印象なら「温和」、従順さをいうなら「温順」が近い。穏やかな対応と揺るがない誠実さの両方を伝えたいときに、この言葉が役立つ。
歯に衣着せぬ
はにきぬきせぬ
相手への遠慮や気遣いをせず、思ったことをそのまま率直に言うこと。相手が聞いて不快に感じることも、ためらわずに直接言う様子を表す。率直さが美徳として機能する文脈では褒め言葉として使われ、無遠慮さや失礼さを指摘する文脈では否定的な意味合いを帯びる。日本文化特有の「建前と本音」の二重構造の中で、本音を包まずに直接言う行為を際立たせる表現でもある。
腹に一物ある
はらにいちもつある
表面には出さないが、心の中に何か良からぬ考えや企みを隠していること。うわべは平静に見えても、内心では腹黒い意図が潜んでいることを指す表現。相手の真意が読めない場面や、表向きは友好的でも内心に策略を持つ人物を評する際に使われる批判的な言葉。「腹」が日本語で「本心・本音」を象徴する言葉であることに由来し、「腹を割って話す」とは対照的な状態を表す。