言葉辞典
四字熟語

起死回生

きしかいせい

四字熟語の意味

今にも死にそうな状態から蘇らせること。転じて、絶望的な状況や危機的な局面を一気に立て直すこと。ビジネスの経営危機、スポーツの試合での逆転、病気からの回復など、広く用いられる。「逆転の一手」「土壇場の大逆転」に近いニュアンスを持つ。「一矢報いる」「起死回生の一打」などの慣用表現としても使われ、劇的な逆転を形容する語として定着。逆境の中でこそ発揮される力を称える意味でも多く使われる。

由来・語源

「起死回生」の四字は、『太平広記』巻59「太玄女」に用例がある。日本語では『翁問答』(1650)の例を辞書が挙げ、扁鵲が虢の太子を救った『史記』の故事と結びつけて説明する。『史記』の故事は意味の背景を示すが、四字句そのものの初出ではない。仏教語由来や一般的な比喩義が広まった時期は今回の資料では確認できない。

用例

  • “三連敗の末に迎えた第四戦、彼の起死回生の一打が試合の流れを変えた。”
  • “経営危機に瀕した会社を救う起死回生の策として、新商品の開発に乗り出した。”
  • “試験まで三日しかないが、起死回生の詰め込みで乗り切るしかない。”
  • “後半ロスタイムの起死回生のゴールで、チームは逆転優勝を手にした。”
  • “交渉決裂寸前だったが、社長自らが乗り込んで起死回生の一手を打った。”

類義の四字熟語

逆転(ぎゃくてん)捲土重来(けんどちょうらい)一矢報いる(いっしむくいる)挽回(ばんかい)

対義の四字熟語

万事休すあきらめる沈没(ちんぼつ)

英語訳

"Snatching victory from the jaws of defeat." / "A miraculous comeback."

使うシーン

スポーツビジネス人生訓受験頻出

参考文献

このページで確認した資料

意味・由来の記述は、次の資料を照合して編集しています。

編集の基本参考文献

  • 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
  • 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
  • 三省堂編修所 編『新明解四字熟語辞典 第二版』三省堂, 2020年

四字熟語をもっと調べたい方へ

PR

※ このボックスのリンクにはアフィリエイト広告が含まれます

関連する四字熟語

故事成語

捲土重来

けんどちょうらい

一度敗れた人や組織が、力を立て直して、再び勝負に出ること。試験、選挙、競技、事業のように、失敗と再挑戦の相手がはっきりした場面に合う。「捲土重来を期す」は、まだ成功していない段階で、巻き返す準備と決意を示す言い方である。反対に、望ましくない流行や問題が再び勢いを得ることにも使え、その場合は警戒する側の言葉になる。内に力をためて機を待つだけなら「雌伏」、もう一度勝負に戻るところまで言うなら「捲土重来」である。小さな遅れを取り返すだけなら「挽回」のほうが自然である。

ことわざ

元の木阿弥

もとのもくあみ

一度上向いた事柄が、また不本意だった以前の状態に落ち着くこと。そこまでに積み重ねた努力が実らず、振り出しに近いところへ戻る結末にも使う。「元に戻る」だけなら良し悪しは決まらないが、この語にはいったん改善した後の後戻りや、苦労が帳消しになる響きがある。立て直した売上が再び落ち込んだときや、何週間も続けた片づけが一日で崩れたときに「元の木阿弥」と言える。

四字熟語

七転八倒

しちてんばっとう

激しい苦しみや痛みのために、転げ回ってもがき苦しむ様子。身体的な激痛(腹痛・打撲など)だけでなく、精神的な苦悩で途方に暮れる状態にも使う。「七転び八起き(七転八起)」が不屈の精神を表すのとは異なり、こちらは苦しみそのものを表す。似た言葉に「七転八起(しちてんはっき)」があり、七転八起は転んでも立ち上がる不屈の精神を表すが、七転八倒はもがき苦しむ状態そのものを強調する点で異なる。

四字熟語

万死一生

ばんしいっしょう

ほぼ助かる見込みのない危険な状況の中で、かろうじて命をつなぐこと。

四字熟語

心機一転

しんきいってん

気持ちや心の状態をすっかり入れ替えて、新たな気持ちで物事に取り組むこと。過去の失敗・悩み・惰性を振り切り、気分を一新して前向きに出発する様子を表す。悪いことが続いた後や、新しい環境に移る際によく使われる表現。特に年度の変わり目や転職・引越しのような節目に用いられることが多く、新しい環境での出発を宣言する言葉として定着している。過去の自分と決別する積極的な姿勢を表す。

ことわざ

七転び八起き

ななころびやおき

何度失敗してもその都度立ち上がって努力すること。転んでも転んでも起き上がる不屈の精神を表す。失敗や挫折を繰り返しながらも諦めずに前進し続ける姿勢を称える表現。挫折した人を励ます言葉、あるいは自分自身の意志を確かめる言葉として使われる。「七転八起(しちてんはっき)」とも書き、だるまの起き上がり小法師がこの精神を象徴する。

故事成語

四面楚歌

しめんそか

周囲をすべて敵に囲まれ、孤立無援の状態であること。味方が誰もいない、完全に追い詰められた状況を指す。ビジネスや政治の場では、反対者や批判者に四方から囲まれた状態の比喩として使われる。支持者が誰もいなくなった窮地を表すほか、自分の意見や立場が全方向から否定され、身の置き場がなくなった状況にも用いられる。

故事成語

覆水盆に返らず

ふくすいぼんにかえらず

器からこぼれた水は二度とその器に戻せないように、一度起きてしまったことはどれほど悔やんでも元の状態に戻すことができないということ。過去の失言・別れ・失敗・壊れた信頼関係など取り返しのつかない事態に対して用いられる。後悔への戒めとして機能するとともに、過去に縛られず前を向くことを促す含意も持つ表現である。

運営: テックジョイント株式会社 | サイトについて | プライバシーポリシー