臥龍
がりょう
故事成語の意味
まだ世に出ていないが、いずれ大活躍するに違いない人物のこと。潜在的な力を秘めた人物・英雄を指す。
故事の由来
中国の三国時代、諸葛亮孔明の別称として使われた言葉。「臥龍」とは地に伏せた龍のことで、まだ飛翔していないが将来必ず大成する人物を意味する。司馬徽(水鏡先生)が諸葛亮を「臥龍」と評したことから、隠れた大才を指す言葉として広まった。
用例
- “あの若者は臥龍だ。いつか大きな舞台で活躍するだろう。”
- “臥龍と呼ばれた彼が、ついに大舞台でその才能を披露した。”
- “組織に臥龍がいたとは、見抜けなかった自分を恥じる。”
類義の故事成語
対義の故事成語
英語訳
A dragon in hiding; a talent yet to be discovered
使うシーン
参考文献
- 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
- 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
- 尚学図書 編『故事ことわざ辞典』小学館, 2012年
関連する故事成語
臥龍鳳雛
がりょうほうすう
まだ世に知られていないが将来大成するであろう優れた人物のこと。隠れた逸材・英才を指す。
画竜点睛
がりょうてんせい
物事を仕上げるための最後のひとつ、それがなければ全体が完成しないという決定的な仕上げの一手を指す。龍の絵に瞳を入れた途端に本物の龍が飛び去ったという中国の故事に由来する四字熟語。作品・文章・発表などにおいて全体を生き生きとさせる核心部分、あるいはそれを加える行為を言う。「画竜点睛を欠く」の形で、詰めが甘く完成に至らないことを指す用例も多い。
大器晩成
たいきばんせい
本当に大きな才能や人物は、早くに頭角を現すよりもじっくり時間をかけて大成するということ。老子の哲学に基づく言葉で、若いうちから目立たなくても将来的に大きく花開く可能性を示す。早熟な才能より時間をかけて育つ大きな器の価値を説く。「若い頃は目立たなくていい」という励ましの意味で使われることが多く、早期に結果を求める現代社会への静かな反論としての意味合いも持つ。
一将功成りて万骨枯る
いっしょうこうなりてばんこつかる
一人の将軍が功績を立てる陰には、多くの兵士が命を落としているということ。栄光の裏には無数の犠牲があることを指す。
三顧の礼
さんこのれい
優れた人材を招くために、目上の者が礼を尽くして何度も足を運ぶこと。また、そのような礼を受けた側が感激して誠心誠意仕える姿勢を指す場合もある。現代では主に、会社や組織が人材を熱心に迎え入れる際の礼遇を表す言葉として広く使われており、三国志の故事は時代を超えてリーダーシップと人材活用の手本となっている。
驥足を展ばす
きそくをのばす
優れた才能や能力を十分に発揮すること。隠れていた能力が存分に発揮される機会を得ることを指す。
登竜門
とうりゅうもん
立身出世や成功への難しい関門のこと。それを突破すれば将来が大きく開ける難関や試練を指す。
杞憂
きゆう
取り越し苦労のこと。心配する必要のないことを過度に気にかけ、苦しんでしまう状態を指す。古代中国の杞(き)という国の人が「天が崩れ落ちてくるのではないか」と心配して夜も眠れなくなったという故事から生まれた言葉。実際には起こりえないこと、あるいは心配したところで変えられないことへの無用な不安を表す。「杞憂に終わる」の形で、心配が無用だったと後から分かったときによく使われる。