言葉辞典
故事成語

一将功成りて万骨枯る

いっしょうこうなりてばんこつかる

故事成語の意味

一人の将軍が功績を立てる陰には、多くの兵士が命を落としているということ。栄光の裏には無数の犠牲があることを指す。

故事の由来

中国・唐代の詩人・曹松の詩「己亥歳」の一節「一将功成万骨枯(一将功成りて万骨枯る)」に由来する。戦争で勝利した将軍の名声は、戦場で死んでいった無数の兵士の犠牲の上に成り立っているという戦争批判の詩から生まれた言葉。

用例

  • “会社の成功の裏には、一将功成りて万骨枯るという現実がある。”
  • “一将功成りて万骨枯る、世の中の成功とはそういうものかもしれない。”
  • “スポーツの名監督の活躍の陰に、一将功成りて万骨枯るの事実を忘れてはならない。”

類義の故事成語

犠牲の上の成功栄光の裏の悲劇

対義の故事成語

みんなで勝利する

英語訳

For every general who wins glory, ten thousand soldiers die

使うシーン

受験頻出スピーチ

参考文献

  • 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
  • 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
  • 尚学図書 編『故事ことわざ辞典』小学館, 2012年

関連する故事成語

故事成語

背水の陣

はいすいのじん

退路を断ち、後がない状況で全力を尽くすこと。川や海を背に陣を構え、逃げ場をなくすことで兵士を死力で戦わせた中国の軍事戦術が起源。「後がない状況に追い込まれた」という受動的な意味と、「自ら退路を閉じて覚悟を固めた」という能動的な意味の両面を持つ。単なる窮地の描写にとどまらず、決意の表明としても広く使われる。

四字熟語

盛者必衰

じょうしゃひっすい

「盛者必衰」は、勢いを得て栄えた人や一族にも、必ず衰える時が来るということ。勢いを失う経緯や原因より、かつての繁栄が永続しない道理に焦点を置く。「諸行無常」は人や物など一切のものが変化するという広い仏教の教えで、この語は盛んだった者の衰えを表す。物事全般の移り変わりを述べるなら「諸行無常」、栄華を誇った者の没落を言う場面なら「盛者必衰」が合う。

故事成語

泰山鴻毛

たいざんこうもう

死の重さには大きな違いがあるということ。国家や正義のために死ぬのは泰山より重く、無駄に死ぬのは鴻毛(ガンの羽毛)より軽いという考えを表す。

故事成語

鶏肋

けいろく

大して役に立たないが、捨てるには惜しいもののこと。やめるに惜しいが続けても大した成果が得られないことを指す。

故事成語

一諾千金

いちだくせんきん

一度した約束は必ず守ること。一度の承諾が千金に値するほど重みがあることを指す。

故事成語

捲土重来

けんどちょうらい

一度敗れた人や組織が、力を立て直して、再び勝負に出ること。試験、選挙、競技、事業のように、失敗と再挑戦の相手がはっきりした場面に合う。「捲土重来を期す」は、まだ成功していない段階で、巻き返す準備と決意を示す言い方である。反対に、望ましくない流行や問題が再び勢いを得ることにも使え、その場合は警戒する側の言葉になる。内に力をためて機を待つだけなら「雌伏」、もう一度勝負に戻るところまで言うなら「捲土重来」である。小さな遅れを取り返すだけなら「挽回」のほうが自然である。

故事成語

塞翁が馬

さいおうがうま

人生の幸不幸は予測できないということ。一見不幸に見えることが後で幸運につながったり、幸運だと思ったことが不幸の原因になったりすること。物事の結果を早急に判断することへの戒めとして使われ、長い目で見ることの大切さを含意する。「人間万事塞翁が馬」と長い形でも使われ、悲喜こもごもの人生観を端的に表す。過剰な喜びや悲嘆を戒める言葉でもある。

四字熟語

万死一生

ばんしいっしょう

ほぼ助かる見込みのない危険な状況の中で、かろうじて命をつなぐこと。

運営: テックジョイント株式会社 | サイトについて | プライバシーポリシー