言葉辞典
故事成語

捲土重来

けんどちょうらい

故事成語の意味

一度失敗した者が勢力を盛り返し、再び立ち向かうこと。敗北後に力を蓄えて再挑戦することを指す。

故事の由来

中国・唐代の詩人・杜牧の詩「題烏江亭」に由来する。「勝敗は兵家の常、羞を包んで恥を忍ぶは男子の漢、江東の子弟才俊多く、捲土重来未だ知るべからず(勝ち負けはつきもの、恥をしのんで逃げ帰れば、江東には優秀な若者が多く、再び勢いを盛り返せたかもしれない)」という詩から生まれた。

用例

  • 失敗から学び、捲土重来で再び市場に挑戦した。
  • 選挙に敗れた後、捲土重来を誓い、次の選挙で見事当選した。
  • 捲土重来の機会を待ちながら、実力を蓄えた。

類義の故事成語

雪辱を期す再起を図る

対義の故事成語

撤退する諦める

英語訳

Make a comeback; rally and strike back after a defeat

使うシーン

受験頻出ビジネススピーチ

参考文献

  • 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
  • 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
  • 尚学図書 編『故事ことわざ辞典』小学館, 2012年

関連する故事成語

故事成語

背水の陣

はいすいのじん

退路を断ち、後がない状況で全力を尽くすこと。川や海を背に陣を構え、逃げ場をなくすことで兵士を死力で戦わせた中国の軍事戦術が起源。「後がない状況に追い込まれた」という受動的な意味と、「自ら退路を閉じて覚悟を固めた」という能動的な意味の両面を持つ。単なる窮地の描写にとどまらず、決意の表明としても広く使われる。

故事成語

一将功成りて万骨枯る

いっしょうこうなりてばんこつかる

一人の将軍が功績を立てる陰には、多くの兵士が命を落としているということ。栄光の裏には無数の犠牲があることを指す。

ことわざ

塵も積もれば山となる

ちりもつもればやまとなる

わずかなものでも、積み重なれば大きなものになるということ。小さな努力・節約・積み立てを継続することの大切さを説く。毎日の些細な行動でも長く続ければ大きな成果を生むという教えで、貯蓄・学習・訓練など、地道な継続を励ます文脈でよく使われる。小さなことを軽視しないよう促す意味合いも含み、日々の習慣の力を示す表現。

故事成語

覆水盆に返らず

ふくすいぼんにかえらず

器からこぼれた水は二度とその器に戻せないように、一度起きてしまったことはどれほど悔やんでも元の状態に戻すことができないということ。過去の失言・別れ・失敗・壊れた信頼関係など取り返しのつかない事態に対して用いられる。後悔への戒めとして機能するとともに、過去に縛られず前を向くことを促す含意も持つ表現である。

ことわざ

河童の川流れ

かっぱのかわながれ

水泳の達人とされる河童ですら川に流されることがあるように、どれほど熟練した名人や達人と呼ばれる人でも、油断や不注意によって思わぬ失敗を犯すことがある。得意分野であるほど慢心しやすく、その油断こそが失敗を招く。この表現は失敗に対する戒めとして使われるとともに、失敗した相手を責めずに慰める場面でも用いられる。

ことわざ

雨垂れ石を穿つ

あまだれいしをうがつ

小さな努力でも根気よく続ければ、いつか大きな成果を上げることができるということ。

四字熟語

起死回生

きしかいせい

今にも死にそうな状態から蘇らせること。転じて、絶望的な状況や危機的な局面を一気に立て直すこと。ビジネスの経営危機、スポーツの試合での逆転、病気からの回復など、広く用いられる。「逆転の一手」「土壇場の大逆転」に近いニュアンスを持つ。「一矢報いる」「起死回生の一打」などの慣用表現としても使われ、劇的な逆転を形容する語として定着。逆境の中でこそ発揮される力を称える意味でも多く使われる。

ことわざ

七転び八起き

ななころびやおき

何度失敗してもその都度立ち上がって努力すること。転んでも転んでも起き上がる不屈の精神を表す。失敗や挫折を繰り返しながらも諦めずに前進し続ける姿勢を称える表現。挫折した人を励ます言葉、あるいは自分自身の意志を確かめる言葉として使われる。「七転八起(しちてんはっき)」とも書き、だるまの起き上がり小法師がこの精神を象徴する。

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