登竜門
とうりゅうもん
故事成語の意味
立身出世や成功への難しい関門のこと。それを突破すれば将来が大きく開ける難関や試練を指す。
故事の由来
中国の『後漢書』李膺伝に由来する。黄河の上流にある竜門という急流を鯉が登り切ると竜になれるという伝説から。後漢の李膺は厳しく人物を選んで交友したため、彼に認められることを「竜門に登る」と言った。さらに科挙(官吏登用試験)に合格することを鯉が竜門を登る(登竜門)にたとえるようになった。
用例
- “この国家試験は官僚への登竜門だ。”
- “新人賞受賞は作家デビューへの登竜門として知られる。”
- “一流企業のインターンシップは就職への登竜門となっている。”
類義の故事成語
対義の故事成語
英語訳
Gateway to success; a stepping stone to great success
使うシーン
参考文献
- 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
- 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
- 尚学図書 編『故事ことわざ辞典』小学館, 2012年
関連する故事成語
画竜点睛
がりょうてんせい
物事を仕上げるための最後のひとつ、それがなければ全体が完成しないという決定的な仕上げの一手を指す。龍の絵に瞳を入れた途端に本物の龍が飛び去ったという中国の故事に由来する四字熟語。作品・文章・発表などにおいて全体を生き生きとさせる核心部分、あるいはそれを加える行為を言う。「画竜点睛を欠く」の形で、詰めが甘く完成に至らないことを指す用例も多い。
背水の陣
はいすいのじん
退路を断ち、後がない状況で全力を尽くすこと。川や海を背に陣を構え、逃げ場をなくすことで兵士を死力で戦わせた中国の軍事戦術が起源。「後がない状況に追い込まれた」という受動的な意味と、「自ら退路を閉じて覚悟を固めた」という能動的な意味の両面を持つ。単なる窮地の描写にとどまらず、決意の表明としても広く使われる。
竜頭蛇尾
りゅうとうだび
最初は勢いがよいが、終わりになるほど振るわなくなること。始めは大きく立派でも、終わりはみすぼらしくなる様子を指す。
虎穴に入らずんば虎子を得ず
こけつにいらずんばこじをえず
危険を冒さなければ大きな成果は得られないということ。
臥龍鳳雛
がりょうほうすう
まだ世に知られていないが将来大成するであろう優れた人物のこと。隠れた逸材・英才を指す。
捲土重来
けんどちょうらい
一度失敗した者が勢力を盛り返し、再び立ち向かうこと。敗北後に力を蓄えて再挑戦することを指す。
雨垂れ石を穿つ
あまだれいしをうがつ
小さな努力でも根気よく続ければ、いつか大きな成果を上げることができるということ。
河童の川流れ
かっぱのかわながれ
水泳の達人とされる河童ですら川に流されることがあるように、どれほど熟練した名人や達人と呼ばれる人でも、油断や不注意によって思わぬ失敗を犯すことがある。得意分野であるほど慢心しやすく、その油断こそが失敗を招く。この表現は失敗に対する戒めとして使われるとともに、失敗した相手を責めずに慰める場面でも用いられる。