言葉辞典
故事成語

一諾千金

いちだくせんきん

故事成語の意味

一度した約束は必ず守ること。一度の承諾が千金に値するほど重みがあることを指す。

故事の由来

中国の『史記』季布列伝に由来する。楚の季布は一度引き受けたことは必ず実行する人物として有名で、「黄金百斤を得るより、季布の一諾を得よ(得黄金百斤、不如得季布一諾)」という言葉があったことから。約束を守ることの重さを表す故事として広まった。

用例

  • 一諾千金の精神で、どんなに困難でも約束は必ず守る。
  • 彼は一諾千金の人物だから、言ったことは必ず実行する。
  • ビジネスにおいて一諾千金の信頼関係を築くことが最も重要だ。

類義の故事成語

約束を守る信義を重んじる

対義の故事成語

約束を破る言行不一致

英語訳

A promise is worth a thousand gold; one's word is one's bond

使うシーン

受験頻出ビジネススピーチ

参考文献

  • 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
  • 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
  • 尚学図書 編『故事ことわざ辞典』小学館, 2012年

関連する故事成語

故事成語

約束は海よりも深し

やくそくはうみよりもふかし

一度した約束は海よりも深いほど重く、必ず守るべきものだということ。約束の大切さと重みを表す言葉。

故事成語

完璧

かんぺき

欠点や不足がまったくなく、すべてが整っていること。傷一つない完全な状態を指す。仕上がり・出来栄え・実力などが申し分ない状態に使われる。「完璧なプレゼン」「完璧に仕上がった」のように日常語として広く定着しているが、もとは中国の外交術にまつわる故事から転じた語で、「宝玉を完全な形で返す」という意味が起源にある。

四字熟語

一期一会

いちごいちえ

一生に一度だけの出会いと心得て、その場のもてなしに誠心誠意を尽くすべきという茶道の精神を表す言葉。同じ顔ぶれで再び席を設けることがあっても、まったく同じ瞬間は二度と戻らない。転じて、人との縁や機会はすべて唯一の瞬間であると捉え、毎回を大切に誠実に向き合う人生の姿勢を表すものとして、茶道の枠を超えて広く用いられている。

ことわざ

沈黙は金

ちんもくはきん

黙っていることは金のように価値がある。余計なことを言わない方がよいということ。

故事成語

三顧の礼

さんこのれい

優れた人材を招くために、目上の者が礼を尽くして何度も足を運ぶこと。また、そのような礼を受けた側が感激して誠心誠意仕える姿勢を指す場合もある。現代では主に、会社や組織が人材を熱心に迎え入れる際の礼遇を表す言葉として広く使われており、三国志の故事は時代を超えてリーダーシップと人材活用の手本となっている。

故事成語

覆水盆に返らず

ふくすいぼんにかえらず

器からこぼれた水は二度とその器に戻せないように、一度起きてしまったことはどれほど悔やんでも元の状態に戻すことができないということ。過去の失言・別れ・失敗・壊れた信頼関係など取り返しのつかない事態に対して用いられる。後悔への戒めとして機能するとともに、過去に縛られず前を向くことを促す含意も持つ表現である。

四字熟語

臥薪嘗胆

がしんしょうたん

目的を達成するために長い間苦労に耐えること。復讐や大きな目標のために艱難辛苦を自ら課し、志を忘れず耐え続ける状態を指す。単なる受動的な忍耐ではなく、強い目的意識を持ったうえでの意図的な苦難への向き合い方を表す。雌伏して機会を待ちながら、時機を見計らって果断に行動に出るという積極的な忍耐の姿勢をも含んでいる。

ことわざ

石の上にも三年

いしのうえにもさんねん

どんなに辛いことでも、辛抱して続ければいつかは成し遂げられるということ。冷たい石の上でも三年座り続ければ暖かくなることから。

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