粉骨砕身
ふんこつさいしん
四字熟語の意味
力の限りを尽くして、懸命に働き、努力すること。任された仕事や誰かのために動く場面で用い、何を目指すかより、注ぐ労力の大きさや献身を表す。「臥薪嘗胆」は復讐や目的達成のため苦難に耐えることが焦点で、目的を心に据えた長い忍耐を含む。粉骨砕身は、特定の目的を語に含めず、その時々の仕事へ力を尽くす姿を前に出す。
由来・語源
「粉骨」は骨を粉にし、「砕身」は身を砕くという比喩。Jitenonは唐伝奇『霍小玉伝』を出典に示し、イミダスは『永嘉証道歌』の句を引く。精選版日本国語大辞典は『正法眼蔵』(1231–53)の例を初出実例として掲げる。誓い、仏教の報恩、仕事への努力と資料の文脈は異なり、単一の成立源とは断定しない。
用例
- “被災地の復旧に粉骨砕身し、住民が戻るまで現場を支えた。”
- “任された新工場の立ち上げに、彼は粉骨砕身して取り組んだ。”
- “皆さまの期待に応えられるよう、粉骨砕身して準備を進めます。”
- “社長のために粉骨砕身すると言う前に、現場の声を聞く姿勢を示してほしい。”
- “目標のために苦難を耐え続けるなら臥薪嘗胆、仕事へ力を尽くす献身なら粉骨砕身が合う。”
類義の四字熟語
英語訳
To work with all one's might; to spare no effort.
使うシーン
参考文献
このページで確認した資料
意味・由来の記述は、次の資料を照合して編集しています。
- コトバンク「粉骨砕身」 — 大辞泉・日本国語大辞典・四字熟語を知る辞典の語義と、『正法眼蔵』(1231–53)の初出実例、『永嘉証道歌』の記載を確認
- Jitenon「粉骨砕身」 — 四字熟語分類・読み・意味・異形と『霍小玉伝』出典表示を確認
- イミダス「粉骨砕身」 — 四字熟語分類・意味と『永嘉証道歌』の句を確認
- 華蔵浄宗弘化網『永嘉証道歌(第二十集)』 — 「粉骨碎身未足酬、一句了然超百億」の句と、粉骨/砕身を仏法への報恩・菩薩行の話として説明する文脈を確認
- 『霍小玉伝』(維基文庫) — 李益が小玉に「粉骨碎身、誓不相捨」と誓う用例の文脈を確認
- コトバンク「臥薪嘗胆」 — 復讐や目的達成のための艱難辛苦という語義を、努力の量・献身に焦点を置く本語と比較
編集の基本参考文献
- 新村出 編『広辞苑 第七版』岩波書店, 2018年
- 松村明 編『大辞林 第四版』三省堂, 2019年
- 三省堂編修所 編『新明解四字熟語辞典 第二版』三省堂, 2020年
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関連する四字熟語
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他人や物事のために、多大な苦労や努力を惜しまないこと。特に、誰かの役に立つために自分を犠牲にして骨身を惜しまず尽くす行為を指す。感謝の文脈で「骨を折ってくれた」のように使われることが多い能動的な表現。「骨が折れる」(その作業が大変だという状況描写)と対になる関係にあり、主体が誰かのために積極的に苦労するという意志的な行為を示す点で区別される。
骨が折れる
ほねがおれる
物事が非常に難しく、多大な苦労・努力・手間がかかること。骨折するほどの過酷さで取り組まなければならない、困難な作業や状況を指す言葉。「骨を折る」(誰かのために尽力する)という能動的表現と対になる受け身の表現で、作業・状況そのものの困難さを客観的に描写する場合に使われる。「骨を折る」が他者への献身を指すのに対し、「骨が折れる」は物事の大変さ自体を描写する点が異なる。
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